【熊野古道】中辺路を日帰りで楽しむ！（湯の峰温泉～赤木越～発心門王子～熊野本宮大社）

日本には25の世界遺産が登録（2022年現在）されていますが、熊野古道もその1つ。正式には【紀伊山地の霊場と参詣道】として2004年に登録されており、日本では唯一参詣道（≒トレイル）として登録されています。

つまり……「世界遺産の散歩道」を歩くことができるわけです！

今回は1日という限られた時間のなかで、中辺路の一部をトレッキングしてきたので、その際の様子をお届けしたいと思います！

熊野古道について

熊野古道は、【紀伊山地の霊場と参詣道】の構成遺産として2004年に世界遺産登録されました。ここには吉野・大峯の参詣道にあたる大峯奥駈道、高野山の参詣道にあたる高野山町石道も含まれます。そして、熊野古道は熊野本宮大社への参詣道として登録されました。構成遺産の総延長は約370kmに及びます。

熊野古道は大きく5つにルートが分けられます。
①中辺路（田辺→熊野本宮大社→（川の古道）→熊野速玉大社→熊野那智大社→熊野本宮大社）
②大辺路（田辺→那智・新宮）
③小辺路（高野山→熊野本宮大社）
④紀伊路（淀川河口付近→和歌山→田辺）
⑤伊勢路（伊勢神宮→熊野本宮大社／熊野速玉大社）

日にち：2022年3月20日

合計　6時間36分（山行 5時間40分　休憩56分）

CT　0.8～0.9

今回は新宮（和歌山県）からバスで湯の峰温泉までアプローチ、そこから赤城越をして中辺路本道に合流したあと、熊野本宮大社まで歩くというルートです。

赤城越えを組み込むことでアップダウンが大きいコースとなり、この時期不足しがちな「登山」感をプラスすることができました！！中辺路だけでは単調で飽きそうだったので…

ルートは以下の通りとなります！

距離：16.7km（D+ 716m）

湯の峰温泉へはJR新宮駅より、大和八木駅行の特急路線バスでアクセスが可能です。
本数は1日3本、しかも午前中だけです。（2022年3月）
というのもこの路線は日本一長い路線バスで、約6時間半かけて終点まで向かうそう…

山行ルートを考えると、始発（5:53発）か2本目（7:46発）が良いと思います。
今回は始発のJR新宮駅5:53発で向かうことにしました！
湯の峰温泉へは7:03着、料金は片道1,570円です。

ちなみに、JR新宮駅前のバス乗り場は、駅舎向かって右手の道路沿いにありました。

湯の峯温泉からは赤城越をして中辺路との合流地点まで向かいます。その名から想像がつく通り、いわゆる峠越えです。

この区間は300m前後のアップダウンのため、はじめから正直かなりしんどいです。ただ、峠のてっぺんからは、眼下に熊野の自然を眺めることができます。他の山々とは違う、また里山ならではの景色はこれまた良き！

この区間は、圧倒的に他の区間と比べて人が少ないです。中辺路の中でも特に、自分たちだけの静かなトレイルを楽しめる区間だと思います！

熊野古道が登山や他のトレイルと決定的に違うのは、古くは1,000年以上も前から参詣路として使われているところ。平安貴族と同じ道を歩いていると思うと、自然に歩が進みます。

赤城越を終えると、いよいよ中辺路本道に合流！今までとは見違えるように、ハイカーで溢れています…！

発心門王子までは半舗装の砂利道が中心、その先熊野本宮大社までは舗装路が多くを占めます。しかもアップダウンも少なく、すごく歩きやすい！

途中の集落に立ち寄ったり茶屋で休憩したり、それはそれで良かったです！

ザ・熊野古道で想像する杉並木や石畳も出てきてテンション上がります！

1点気を付けるとすれば、「歩きやすい」「ザ・熊野古道」となれば、めちゃくちゃ観光客が多いです。特に本宮大社の近くは渋滞もしばしば起きるので、時間には余裕を持って行きましょう！

スタートから6時間半、無事に熊野本宮大社に到着しました！実際自分の足で歩いてたどり着くと、達成感もひとしおです！

ちなみに、熊野古道から歩くと裏口的なところから境内に入ることになります笑

熊野本宮大社といえば、サッカー日本代表でお馴染みの八咫烏も！熊野本宮大社の主祭神である、家津美御子大神（素盞鳴尊）のお仕えなんだそう。神武天皇の故事に習い、よくボールをゴールへ導くよう願いが込められているとのことです！

全国の熊野本宮の総本山、しっかりとお参りしてきました！

今回は初めての熊野古道でしたが、熊野古道参拝も含めて1日で満足できるトレイルになりました！正直、中辺路の本道だけでは物足りなさが心配でしたが、赤城越を追加したことで充実しました！

初めての熊野古道、日帰り山行で中辺路だけでは少し物足りなさがある方は、ぜひ参考にしてみてください！