【熊野古道】中辺路完全踏破!6泊7日テント泊で192km(5日目:川湯温泉~熊野川川下り~熊野速玉大社~那智駅)

2024年のGW、長期休暇が取得できたため熊野古道へ行き、6泊7日(テント込み)で中辺路を完全踏破しました。
5日目は、中世貴族の熊野三山巡りのように熊野川の舟下りを体験し、そのまま熊野速玉大社を参拝、そして那智まで目指します。

舟下りを含めた総距離は59km!超ロングな1日になりそうです。

前日(4日目)、熊野本宮大社を参拝し川湯温泉までの様子はこちらから!

【熊野古道】中辺路完全踏破!6泊7日テント泊で192km(4日目:近露~継桜~熊野本宮大社~川湯温泉)

行程の概要(Day5)

5日目は早朝に川湯温泉をスタート、熊野川川舟センターから熊野速玉大社までは舟下り、そして那智駅までの59.0kmとなります。

実は、「中辺路」と調べると、熊野本宮大社から川下りをして熊野速玉大社へ抜けるルートを紹介するものはほぼありません。多くのサイトでは、熊野速玉大社から大雲取越・小雲取越を抜けて熊野本宮大社へ至るルートが「中辺路」として記載されています。

いやいや、和歌山県のHPでは、中世貴族は大阪から中辺路を通って熊野本宮大社→熊野速玉大社→熊野那智大社を参拝したとあるではないか。熊野本宮大社から熊野速玉大社までは舟下りをしたとも。

調べると、当時は熊野本宮大社の裏から舟下りをしたそうですが、今は熊野川川舟センターから舟下りができるそう!

「より当時を再現したい人」は、事前に予約して舟下りをしましょう。センターまで約20kmロードを歩きましょう。(ちなみに予約時に川湯温泉から徒歩で向かうと言ったらドン引きされました。)

2024年5月1日(水)

距離:59.0km(徒歩:37.2km、舟:21.8km)
累積標高差:+421m / -473m

時刻 経由地
5:05 田辺川湯キャンプ場
9:00 9:45 熊野川川舟センター
11:20 11:50 熊野速玉大社
14:00 14:05 高野坂
16:45 那智駅

※ 上段:到着 / 下段:出発(目安)

トレイルノート

川湯温泉~熊野川川舟センター

この日は終日雨予報。早朝、雨が降らないうちにテントを撤収し、5時前に出発。

芝生で設営しやすく、川のせせらぎでリラックスできる良い野営場でした!

ここからは熊野川川舟センターまで20kmほど、ひたすら国道を新宮に向かって進みます。歩道が無い場所やトンネルも多く、車には十分気を付けて進みます。

途中、いくつか分岐がありますが、このルートは大昔舟下りで進んでいたことを考え、旧道や川に近い道をチョイスしました。(この区間は道路改良で新設された部分も多いです。)

国道歩きとはいえ、熊野川は「熊野ブルー」とも称されるほど本当に美しい!雨が降っており少し濁ってはいたものの、青々とした緑と霧が幻想的で、これまた良かったです。

道中の大半は土砂降りで雨雲レーダーも真っ赤になっていましたが、4時間弱ほどかけて熊野川川舟センターへ無事到着しました。

熊野川舟下り

電話での予約時に「9時半までに来てくださいね」と言われていましたが、30分ほど早く着いてしまいました。土砂降りの中4時間ほど歩いていたため、あまりにずぶ濡れ。電話予約の際に徒歩と伝えていたこともあり、色々と心配されました。

熊野川舟下りは、今回のトレイルで特に楽しみにしていたものの1つ。中世貴族の中辺路の参拝路を再現するにも欠かせないポイントです。まずは無事に到着できて良かったです。

余った時間で濡れた装備の始末をしつつ、併設されているお店でめはり寿司をいただきました。本当は行こうとしていた新宮のめはり寿司のお店が定休日だったのでちょうど良かったです。

そのうち、他の参加者も集まってきましたが、私と他2組以外はみな外国人観光客、どうやら舟は2隻のようです。

ザックなどの大きな荷物は持ち込めないので、バンで新宮まで運んでもらいます。雨用のシューズカバーはいただけましたが、雨具などは各自で準備が必要です。

この日はまだ水深が浅いとのことで、少し下流までバンに乗って移動、そこから舟下りがスタートです。

熊野ブルーと大絶景に囲まれた舟下りは贅沢の一言。中世の貴族・皇族もこうやって中辺路を移動していたんだな…と思わず想像してしまいましたが、まるでタイムスリップしたような気分を味わえました。

乗船前は、雨の中の舟下りにテンションが下がっていましたが、実際は霧のかかり具合が何とも幻想的な雰囲気を演出していて、むしろ雨で良かったなと感じました…!

船頭さんの案内・解説や演奏なども、本当に充実していて大満足。熊野古道に対する理解をまた深められて嬉しくなりました。また、「ここは川の熊野古道、中辺路のルートの1つ」と船頭さんからの案内を聞き、やっぱり今回ルートに組み込んで良かったなと改めて思いました。

帰り際、船頭さんとお話する機会があったので、田辺から歩いていて大雲・小雲取越まで抜ける予定と伝えたら励まされました。以前にも同じように舟下りを使って歩いていた方がいたと教えていただきました。この日はずっと雨の山行でテンションも落ちていましたが、もう少し頑張れそうです。

Note

熊野川舟下り

  • 中世皇族たちが熊野本宮大社から熊野速玉大社へ巡拝する際に利用した舟下りが体験できる
  • 出発は道の駅「瀞峡街道 熊野川」、熊野速玉大社裏の権現河原まで約90分間
  • 1日2回運航(午前便:10:00出航、午後便:14:30出航)
  • 舟下りは完全予約制。予約は、熊野川・川舟センターへ電話(0735-44-0987)
  • GWや夏休みなどの混雑期は早めの予約を!私は2か月前に予約を入れました。
  • 料金は4,950円/人
  • 雨天時は雨具(上下)の準備を!ザックなどの大きな荷物は終点まで運んでもらえます。
  • 詳細はこちら

熊野速玉大社~那智駅

川下りを終えると、すぐ裏手の入口から熊野三山の2社目、熊野速玉大社を参拝!

熊野速玉大社は、熊野速玉大神と熊野夫須美大神を主祭神としています。新宮市HPによれば、この近くにある神倉神社のゴトビキ岩に降臨した熊野権現を勧進するため、景行天皇の時代に社殿を造営したと伝えられているとのこと。

ゆっくり参拝したいところですが、雨が降っていたので足早に済ませます。

続いて近くの神倉神社へ参拝。

熊野速玉大社HPによれば、神倉神社は、熊野大神が熊野三山として祀られる以前に一番最初に降臨した聖地。天ノ磐盾という峻崖の上にあり、熊野古道中の古道といわれる五百数十段の自然石の石段を登り詰めた所には、御神体のゴトビキ岩があります。

その言葉通り、ゴトビキ岩にかけては長い長い石段を登って参拝します。下りは足元が濡れていてめちゃくちゃ怖かったですが、パワースポット的な神聖な空気感は、熊野古道中でここが突出していた気がします。

神倉神社から先は、浜王子を抜けるといよいよ中辺路は太平洋へ!

「中辺路」と聞くと内陸側をイメージしますが、まさか砂浜歩きがあるとは…足元が取られ、方向感覚も曖昧になるため苦戦しました。

しかも20分以上にわたって歩くこの砂浜は、ルート案内が一切なく、地図無しでは次の高野坂への道は間違いなく分からないことと思います。ちなみに正解は、砂浜奥の右手にある、JR紀勢本線の高架下をくぐります。

砂浜を抜けると、石畳で有名な高野坂を通り、新宮市街地から三輪崎へ向かいます。高野坂は約2.5km。石畳や階段の峠となりますが、滑らないよう慎重に進みます。

三輪崎からはしばらく国道を歩きます。南紀の幹線道路で交通量も多く、ところどころ歩道が無いところは十分注意します。

途中、熊野古道は国道から部分的に外れ、小狗子峠・大狗子峠を抜けていきます。ここも足元は良くないですが、昔からの古道の雰囲気がよく残っています。

大狗子峠を抜けて、2kmほど国道を歩くと那智の街へ到着!

大辺路との分岐点にも当たる、補陀洛山寺を参拝。スタンプ帳に書いている時間は過ぎていましたが、問題なく押すことができました。

那智駅で本日は終了!予定より1時間以上遅れてしまいましたが、無事に到着できて良かったです。

アフターハイク

那智駅周辺は宿泊施設が少なかったため、この日は新宮駅前に宿泊。那智駅からは列車で戻りました。

久しぶりのホテルは、新宮駅から歩いて5分ほどのホテルニューパレスに宿泊。念願の洗濯を片付けます。

朝5時から12時間弱、雨に打たれ続けた超ロングハイクで正直かなり疲れていました。ただここまできて地元の料理を食べないわけにはいきません…!

GWということもあり入れないお店もありましたが、今回は味斗さんに入ってみました。

那智や新宮といったらマグロをはじめ海産物が有名!お刺身と地酒飲み比べで大優勝です!個人的には、地酒は3種類とも重めのタイプ(和歌山や高知に多い印象)で、とても美味しかったです。

お店にいた別の観光客の方や店員さんとも色々お話ができて、とても充実した夜になりました。田辺から4日間、そしてこの日は川湯温泉から歩いて来たと言ったらドン引きされましたが…笑

まとめ

この日は、川湯温泉から那智駅まで、舟下りも使いながら59kmを移動しました!舟下りはオプション的ですが、中世貴族と同じように舟で速玉大社を参拝するという貴重な体験ができ、中辺路の中でもハイライトの1つになりました。

さらに、速玉大社から先は海岸や砂浜を歩き、今までの中辺路と一気に雰囲気が変わり新鮮でした。

この日のまとめ

  • 田辺川湯キャンプ場から川舟センターまでは国道を徒歩4時間。絶景歩きも魅力的だが、路線バスも選択肢として有効。
  • 熊野川舟下りは中辺路ハイライトの1つ!ぜひ中世貴族・皇族になった気分で「川の古道」を進もう。
  • 神倉神社の石階段は急で滑りやすく慎重に。時間は余裕をもって。
  • 砂浜歩きはルートファインディングに注意。アプリなどを使ってGPSで位置確認できると◎
  • コンビニや飲食店などは新宮市街地に集中。中辺路からは若干逸れるが必要に応じて補給すると良い。
  • 1日がかなり長く、計画から1時間以上遅れたことは反省点。新宮で一旦区切った方が賢明だった気がする。